今回の内容は「ハードウェアについて」です。
ハードウェアの種類、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、入出力装置、入出力インターフェイス等について解説します。
ハードウェアの種類やCPU等、ITの基礎知識の学習・確認がしたい。
また、ITパスポート試験の学習がしたい。
上記のような人をサポートする目的で当記事を作成しました。
参考になれば幸いです。
目次
ハードウェアとソフトウェア
コンピュータの構成要素は「ハードウェア」と「ソフトウェア」です。
ハードウェア
手で触れるもの全般。
人間でいうと体。
ハードウエアは単なる「物」にすぎません。
Ex).モニター、ハードディスク、プリンタ、 スキャナ、キーボード、マウス等
ソフトウェア
手で触れないもの。
Windowsは、「指令」「制御」等を与えることのできる基本ソフトウエアの一種であり、専門用語では「OS(Operating System)」と呼ばれています。
OSは人間でいうところの神経にあたり、とても重要な役割を果たしています。
ハードウェアの種類
コンピュータが動作するには、次の5つのハードウェアが必要です。
装置 | 役割 | 例 |
---|---|---|
入力装置 | データをコンピュータに入力する | キーボード、マウス |
出力装置 | コンピュータに保存されているデータを、人が見える形に表示、印刷する | ディスプレイ、プリンタ |
演算装置 | データを計算する | CPU |
制御装置 | 他のハードウェアを制御する | CPU |
記憶装置 | データを保存しておく | メモリ、ハードディスク |
CPUについて
クロック周波数
計算を行う演算装置と、他のハードウェアを制御する制御装置。
この2つは、通常、1つの装置にまとまっています。
これを「CPU(Central Processing Unit)」、または、「プロセッサ」と言います。
CPUは、人間でいうと頭脳にあたる重要な装置であり、短時間で多くの仕事をこなせるCPUを持つほど、性能の良いコンピュータと言えます。
CPUの仕事の速さは、クロック周波数で表されます。
クロックとは、音楽で使うメトロノームの様なもので、CPUは一定間隔で刻まれるクロックに合わせて処理を行います。
クロック周波数は、1秒間にクロックを何回刻むかを表した数値で、一般的にこの数値が高い程CPUの処理が早いということになります。
なお、クロック周波数の単位はHz(ヘルツ)です。
数字の単位
主記憶装置
データを保存しておく記憶装置には、メインとなる主記憶装置と、主記憶装置を補助する補助記憶装置があります。
主記憶装置は、直接CPUとデータのやり取りを行う高速な記憶装置です。
高速な分、高価な部品でもあるので、多く使用することができません。
その為、低速ではあるものの、比較的安い補助記憶装置も一緒に使用することで、多くのデータを保存できるようにしています。
RAMとROM
主記憶装置は、「メインメモリ」、または「メモリ」と呼ぶこともあります。
メモリには、「RAM(Random Access Memory)」と「ROM(Read Only Memory)」の2種類があります。
RAMはコンピュータの電源を切った時に、保存していたデータが消えてしまう揮発性メモリで、ROMはデータが消えない不揮発性メモリという違いがあります。
RAMはさらに、「DRAM(Dynamic RAM)」と「SRAM(Static Ram)」に分けられます。
種類 | 価格 | 容量 | リフレッシュ | 速度 |
---|---|---|---|---|
DRAM | 安い | 大きい | 必要 | 遅い |
SRAM | 高い | 小さい | 不要 | 速い |
キャッシュメモリ
一般的に、メモリとして多く使用されているのはDRAMです。
補助記憶装置と比べ、読み書きの速度が速いものの、CPUの速さに比べるとまだまだ遅いので、CPUとのやり取りにはSRAMを介在させます。
これを「キャッシュメモリ」と言います。
CPUはメモリから読み込んだデータの中で、よく使うデータをキャッシュメモリに保存しておき、再び同じデータを使うときはキャッシュメモリから読み込むことで、読み込み速度を短くします。
ROM
最初からデータが書き込まれていて内容が変更できない「マスクROM」と、データを書き込んだり、削除したりできる「PROM(Programmable ROM)」があります。
補助記憶装置
補助記憶装置の種類
種類 | 特徴 | 例 |
---|---|---|
磁気ディスク | 薄い円盤(ディスク)に磁気の力を使い、データを読み書きする | ハードディスク |
光ディスク | 薄い円盤にレーザー光を当てることで、データを読み書きする | CD、DVD、ブルーレイディスク |
半導体メモリ | 半導体素子により構成されている | SDカード、USBメモリ、SSD |
フラッシュメモリ
小型で何度でもデータを書き換えることができる半導体メモリ。
半導体メモリ
種類 | 特徴 |
---|---|
SDカード | 携帯電話・デジタルカメラのデータ保存に使用される。カード型にパッケージされている。 |
USBメモリ | USBインターフェイスを使って接続する。 |
SSD | ハードディスクの代わりとして、ノートパソコン等に利用されている。 消費電力が少なく、振動・衝撃に強い。 高速に読み書きできるが、書き込み回数に上限がある。価格が高い。 |
デフラグメンテーション
データの追加・削除を繰り返し行うと、記憶装置はデータが飛び飛びで保存された状態になり、これを「フラグメンテーション(断片化)」といいます。
この状態では、目的のデータを探し、読み込むのに時間がかかってしまいます。
「デフラグメンテーション(デフラグ)」という処理を行うと、飛び飛びに保存されていたデータをきれいに整理することができます。
入出力装置
入力装置の種類
種類 | 特徴 |
---|---|
キーボード | キーを押して文字・数字の入力を行う。 |
マウス | 上下左右に動かして、画面上のカーソルの位置を移動させる。 |
タブレット | ペン型の装置で専用ボードに書いて使用する。 |
イメージスキャナ | 絵・写真・文字などを、画像データとして読み取る。 |
タッチパネル | 指や専用のペンで画面に直接触れて操作する。 |
バーコードリーダー | 光を当ててバーコードを読み取る。 |
出力装置の種類
種類 | 特徴 | 形状 |
---|---|---|
CRT | 電子銃から発せられている電子ビームを画面内側の蛍光体に当てて発光させ、画像を表示する。 | 厚みがある |
液晶 | 液晶に電圧をかけ、光を部分的に遮ったり透過させたりして画像を表示する。 液晶自身は発光しない為、バックライトや外部の光を取り込む。 | 薄型 |
プラズマ | ガスに電流を流すガス放電により発生する光を利用して画像を表示する。 | 薄型 |
有機EL | 電圧を加えると自ら光る有機物を利用し、画像を表示する。消費電力が少ない。 | 薄型 |
プリンタの種類
種類 | 特徴 |
---|---|
インクジェットプリンタ | インクの粒子を紙に吹き付けて印刷する。 |
レーザープリンタ | レーザー光を利用し、紙にトナーを転写して印刷する。 |
ディスプレイの解像度
ディスプレイは、様々な文字・画像を、1つの塊ではなく、非常に小さい点の集まりで表現しています。
この点を「画素」、または「ピクセル」と言い、画素の総数を「画素数」と言います。
ディスプレイの画面の中に、画素が何個表示できるかを表した数値を「解像度」と言い、この値が大きいほど、よりきめ細かく画像を表示することができます。
同じ画素数の画像であっても、画像の解像度を上げて表示すると、その分、画像は小さく表示されます。
ディスプレイの色
ディスプレイは、「赤(Red)」、「緑(Green)」、「青(Blue)」の3つの色を組み合わせて様々な色を表現しており、この3色を「RGBカラー」、または、「光の三原色」と言います。
光の三原色すべてを均等に組み合わせた場合、白色になります。
プリンタの解像度
プリンタの解像度は、1インチ(2.54cm)あたりに印刷できるドットの数を示す「dpi(dots per inch)」で表します。
ドットとは、画像・ピクセルの様に画像を構成する点のことで、この値が大きいほど、きめ細かく画像を印刷できます。
入出力インターフェイス
インターフェイス
外からコンピュータに接続して使用するディスプレイ・キーボード等のハードウェアを「周辺機器」と言います。
コンピュータと周辺機器は、どのメーカーの物を使っても、きちんと接続して使用できるように、接続口の形状・データのやり取りをする方法などが、共通の決まりに従い、作られています。
この共通の決まりのことを規格といい、コンピュータと周辺機器をつなぐときの規格を「インターフェイス」と言います。
シリアルとパラレル
インターフェイスには、大きく分けてシリアルとパラレルがあります。
シリアルは、データを少しずつ、長距離を運ぶことができるものの低速です。
パラレルは、多くのデータを高速で運ぶことができますが、長距離のデータ転送には不向きです。
インターフェイスの種類
種類 | 特徴 |
---|---|
USB | 一番よく使われているインターフェイスで、コンピュータの電源が入っている時でも簡単に抜き差しできるホットプラグに対応。 消費電力の少ない周辺機器には、コンピュータにUSB接続するだけで、電力供給を得ることができるものもある。シリアル方式。 |
IEEE 1394 | 形状と特徴はUSBに似ているが、USBより伝送速度が速く、データ量の多いデジタルカメラ、ビデオ等の接続に使用される。ホットプラグに対応。シリアル方式。 |
HDMI | 映像と音声を1本のケーブルでディスプレイ・テレビへ送る。シリアル方式。 |
SCSI | コンピュータ内臓のハードディスクドライブ(HHD)ではなく、外からコンピュータに接続して使用する外付けHHDやプリンタ等の接続に利用される。 今はあまり使われていない。パラレル方式。 |
IDE | コンピュータ内臓のHHD・CD-ROMの接続に用いられる。パラレル方式。 |
ワイヤレスインターフェイス
インターフェイスには、ワイヤレス方式で接続するものもあります。
ワイヤレス方式とは、コードを使わずに接続する無線方式のことです。
種類 | 特徴 |
---|---|
Bluetooth | 電波を使い、データを転送する。 数十メートル程度の比較的短い距離でのデータ転送に使用できる。 携帯電話・家庭用ゲーム機のコントローラ等に用いられる。 |
IrDA | 赤外線を使い、データを転送する。 携帯ゲーム機同士など、ごく短い距離のデータ転送に使用される。 |